LOVE School Life Ⅰ【完結】
7.麗伝説
翌朝、朝ご飯を食べたり、準備を終えてから外に出ると既にそこには秋人がいた。
いくらなんでも来るの早すぎだろ。
つか、着いたなら連絡ぐらいして欲しい。
「おはよ、愛ちゃん」
そんな事を思ってる私に、笑顔で挨拶をする秋人。
「おはよ」
「行こうか」
「うん」
「ん」
秋人は私の前に手を出すと、私のカバンを掴んで自分のカバンと一緒に持つ。
それから、空いた手で私の手を握った。
「…ありがと」
本当に、彼氏彼女になったんだ。
「俺って優しいじゃん」
「……うん」
「あれ、珍しく突っ込まない」
「だって」
秋人は本当に優しい。
自分のカバンぐらい、自分で持てるって思っちゃうけど、これが秋人の優しさだから。
それに甘えて、女の子が調子に乗ってしまうのかもしれない。
可愛かったりしたら、特に。
「だって、何?」
「何でもないです!」
「ええ!?」
だけど、秋人には言ってやんない!なんか、悔しいから。
「…愛ちゃんって、本当に」
「本当に何」
「何でもないです!」
さっきの私の言い方を真似する秋人。
似てないって。