LOVE School Life Ⅰ【完結】

「愛ちゃん、そろそろテストだねえ」

「そうだね」

「今度の日曜日、図書館デートしません?」

「それ、いいね」

「まあ、うちでもいいんだけど」

「……それは断る」

「だよね」


絶対、何も起きないって保証がない。


「姉ちゃんもいるから、何もないと思うよ?」

「……それならって言わないからね」

「あはは、やっぱり?でも、姉ちゃん、愛ちゃん連れて来いって言ってるんだよね」

「何で」


何で。怖い。怖すぎる。


「さあ?気に入っちゃったんじゃない?」

「……」


恐ろしい。
身の危険を感じるのは仕方ない事だよね、これ。

あれから、麗さんからメールは来てない。


「ああ見えて、根は優しいからさ。
だから、仲良くしてやって欲しいとか思ってるわけ」

「…お姉ちゃん想いなんだね、秋人」

「…うん、まあね」


一瞬、秋人の顔が曇った様に見えたのは気の所為だろうか?
秋人は麗さんの事も、考えたりして、本当に優しいわ。

学校に近付いてくると、ちらほら生徒が増えてくる。


その時、一際でかい声がした。
誰かはわかってる。
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