LOVE School Life Ⅰ【完結】
「…沙紀」
「先輩、今日は私と出かけようって言ってたじゃないですか」
「………」
「え。そうだったの?秋人。なら、私今度後まわ…」
「いいの、愛ちゃんは黙ってて」
「うぐ」
腕を引っ張られると、昨日みたく私を後ろへと隠す。
どうしてだろう?
最初に頭に浮かんだのはこれ。
昨日のは理由がわかってるけど、今日は理由がわからない。
「俺、断ったよね」
「はい、でも、一旦は引き受けてくれたじゃないですか」
「…今、彼女いるから無理。ごめんね」
「嫌です」
「………」
すげえ、この子。
物怖じせず、秋人に笑顔で言いのけてる。