LOVE School Life Ⅰ【完結】
「どこがわからない?」
「んっと、ここ」
「ああ、少し引っかけあるからね。
ここをこうして」
スラスラとノートに綺麗な字で数式を書いて行く。
私は頷きながら秋人の説明に必死に耳を傾ける。
「これで、答えは…っと。わかった?」
「うん、すっごくわかりやすい。
秋人、頭いいんだね、本当に」
説明が上手な人って頭いいって聞いた事あるし。
「そうでもないって」
「そうかなあ?私も平均よりは上だけどさ、ここまで上手に説明出来ないもん」
「あはは。そっか。じゃあ、ずっと俺が勉強みてあげるね?愛ちゃん」
「うん、そうしてくれると助かる」
「……ご褒美は?」
「は?」
秋人はニッコニコした顔で、私を見る。
私は呆けた顔で秋人を見るだけ。
…ご褒美?
……ご褒美って何。