LOVE School Life Ⅰ【完結】
2.意味のないウソ
「雪村さん」
「え?」
名前を呼ばれて、顔を上げるとそこには髪の毛が綺麗な色した女の子達。
…こ、怖い。
「ちょっと来てもらえる?」
「な、何でしょうか?」
「いいから」
私が何か聞こうとするのを阻みながら、私を教室から連れ出した。
連れて行かれたのは女子トイレ。
…まさか、リンチ…?
私の背筋が凍り付いた。
「あのさ」
「は、はい」
あーーーー初日からリンチだなんて…。
もう、ついてない。
最低だ。
びくびくしながら、彼女達の次の言葉を待つ。
だけど、出て来たのは予想外の言葉。
「雪村さん、転校初日でしょ?」
「え?」
「だから、私達が学校とか案内してあげるよ」
「仲良くしようね!!」
髪の毛の長い女の子と、その両隣りにいた子がそう言って笑った。
目をまん丸にして三人を見ると、彼女達は顔を見合わせて吹き出した。