LOVE School Life Ⅰ【完結】
「そうだよー」
「うっわーーー消すぞ。今すぐこれ消すぞ」
「はあ!?やめて!意味不明!」
そうやって、私が止めるのに。
「俺も愛ちんの歌声聞きたい」
だなんて、本間まで言う始末。
お前ら自由過ぎ。
イントロが始まり、マイクを渡された私。
つか、皆の期待の眼差しが…すっごく嫌なんですけど。
「う、うまくないからね」
それに誰も答えない。
やめて。
まじで、うまくないって。
曲が始まると、三人は黙ったまま私を見つめる。
それは曲の間奏まで続いた。
間奏になってから、結城が目をぱちぱちとさせる。
「ラブ…歌、うますぎ」
「…うん、まじでうま」
「…な」
三人がぼそぼそっと話す。
…なんか、恥ずかしいんですけど。