LOVE School Life Ⅰ【完結】
「ああああああ」
「愛ちん、やめてええええ」
泣きそうになる二人。
「順番に歌いましょうね?」
笑顔でそう告げると、二人は渋々頷いた。
その様子を見て、吹き出すのは秋人。
「あはは、愛ちゃんって旦那尻に敷きそう」
「秋人!」
「はーい」
だけど、顔は反省の色ゼロ。
「んじゃ、俺、次ファンモン~」
「お、いいね」
そうやって、すぐに盛り上がる。
…まあ、カラオケは楽しいかな。
でも。
秋人のリクエストがどうしても気になってしょうがなかった。
諦められない人がまだいるみたいな、歌じゃん。
そのぽっと出来たわだかまりは、最後まで消える事はなかった。