LOVE School Life Ⅰ【完結】
「……ん」
眠い目をこすりながら、顔を上げる。
そこには微笑む秋人がいた。
「愛ちゃん、はよ」
「………はよ」
寝ぼけながら辺りを見回す。
横には本間と、結城。
「……何事」
「あはは。愛ちん寝ぼけてる」
「ラブの寝顔、ばっちり見た」
「寝顔?……!!!」
やっと意識がハッキリして来た私は、ハッとすると時計を確認する。
もう、下校の時間です。
周りには私達以外いません。
…これは。
やっちまった。
「昨日、勉強したのはいいけど、授業中寝ちゃったら意味無いでしょ」
そうやって、秋人が苦笑する。
その言葉はごもっともです。
ごもっとも過ぎて何も言い返せない。
寝不足の原因が他にあったけど、それは言えないから。
「ま、いっか。よし、じゃあ、うちにレッツゴー」
秋人は立ち上がると、そう言って片腕を伸ばす。
それに続く結城と本間。…と、私。