LOVE School Life Ⅰ【完結】
「…俺達、頼れって。もう少し」

「……」

「そうだよ。借金は瞬が気にすることじゃないだろ」

「……」


結城と本間も説得する様に、瞬に語りかける。
だけど、瞬は俯いたまま何も言葉を発さない。

暫く、沈黙が続く。

瞬は再度溜め息を吐くと、チラッと秋人の陰に隠れてる私を見た。
ばっちりと目が合って、ドキッとする。


「で。あんたは?」

「え?」

「言う事は?」

「………」


無表情でそう言う瞬に、息を飲んだ。
さっきまで、色々言ってやろうと思ってたのに。

思いつく事全てが、上っ面の言葉の様な気がして。


何も言えなかった。


「…俺を辞めさせたいんでしょ?」


挑発する様な、その瞳。
ゴクリと生唾を飲み込みながら、私は頷く。


瞬はくくっと喉を鳴らしてから、私を見据えると


「じゃあ、抱かせろよ」


そう言った。
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