LOVE School Life Ⅰ【完結】
「え?」
目をぱちくりとさせて、秋人の顔を見た時にはもうそれは済んでいて。
言葉が出ない。
秋人は一度、ちゅっと私の唇に自分の唇を重ねたんだ。
「え?」
現状が把握出来ない。
えっと。
今、キスされた?
ほっぺとかでなくて、唇に。
えと。
ぐるぐると頭の中を様々な思考が駆け巡る。
「愛ちゃんがそんな可愛い事言うから、したくなっちゃった」
秋人は悪びれずにそう言って舌を出す。
心なしか、仄かに顔が赤い。
「これは謝らないからね?」
「………」
や、ら、れ、た。
呆然と秋人を見つめる。
秋人は嬉しそうに顔を緩めるだけだ。
こいつ。
この野郎。