LOVE School Life Ⅰ【完結】
「どしたの?愛ちゃん」
「何でもない」
「…まったそう言って」
「だって、本当に何でもないんだって」
「愛ちゃんに俺、笑ってて貰いたいんだけど」
「……」
誰の所為だ、バカ野郎。
そう心の中で悪態つくけどさ。
言えるわけないじゃん。
言えない。
何で麗さんと裸で写真撮ってたの?とか聞くわけ?
そんなん決まってるじゃん。
やる事やった後の一枚だ。
子供の時ならわかる。
裸で抱き合ってようが、キスしてようが、子供がしてる事だって思える。
でも、あの中の秋人はもう十分これが何かって事をわかる年齢だった。
そして、麗さんも。
麗さんの髪の毛は金髪だった。
…だから、あの化粧が凄かった時の頃かもしれない。
近親相姦ってヤツ。
当たり前に報われない恋。
世間一般にも。
麗さんが今、結城を好きだから。
だから、破り捨てようとしたのかな。
だけど、捨てられなかったんだ。きっと。