LOVE School Life Ⅰ【完結】
「…エロ本探そうと、新一が躍起だってたのに。
まさか、あんな写真を見つけるとはな」


エロ本って。
結城らしくて、何も言えねえ。


その写真を見て、二人して見なかった事にしようと決めたらしい。


「…だから、結城は麗さんと付き合わないの?」


瞬は私の言葉に、少し間を空けてから小さく頷くと。


「多分な」

そう言った。





“結城、麗さんと付き合っちゃえばいいのに”

“あー…、いや、あっきーの姉ちゃんだし。
ほら。ほ、本気じゃないとダメかなって”



私は、何て無神経な事を二人の前で言ってしまったんだろうか。

知らなかったとはいえ。


…結城も、秋人も困ったんだろうな。



「本間は知らないの?」

「ああ、知らない」

「そっか」


本間だけ知らないってのも可哀想だな。
でも、勝手に教える事なんて出来ないよね。


私だって、誰にも言うつもりなかったし。
言えないよ。


だって、二人は兄妹だ。
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