LOVE School Life Ⅰ【完結】
「まともなの、あんただけっぽいから」

「…くくっ、確かに」

微かに微笑むと、私を見下ろす。
10cm以上違う身長。

はあ、まじで造りが違うわ。
もっと言うならば他の三人と脳内の造りが。

私はそう、思っていると瞬の顔から笑みが消えた。


「じゃあ、俺と抜ける?」

「は?」


私が理解するより先に、体が引っ張られた。
後ろから、瞬!ラブ!なんて声が聞こえる。


な、何が起こっているの?
これは、どういうこと?


え、まさか。
彼もまともでなかったってことでしょうか…?




私はもつれそうになる足をどうにか、堪えながら瞬に着いて行った。
曲がったり、階段上がったり、下がったり。

どこかの部屋に連れ込まれてから、私は呼吸を整えるのに時間が必要で言葉を発せられなかった。
ちらっと彼を見ると、ニヤニヤして息も切れていないご様子。
ああ、イラっとするわ。

何度も肩で息をして、大きく深呼吸をする。
どうにかこうにか、落ち着いた私は瞬をキッと見上げた。


まあ、そんな睨み彼には効かないみたいですが。
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