LOVE School Life Ⅰ【完結】
だけど、そんな三人すら今の私には神様に見える。
もう、ピンチの時ってどんな人でも神様に見えてしまうのね。


「瞬!てめえ!勝手に何してんだよ!!」


ずかずかと、瞬の元までやってきて胸倉を掴んだのは…結城だった。

それが意外だった。
一番、怒らなさそうなのに。

さっきも、“瞬たん”なんて呼んでたのに。


「合意の上じゃねーと、面白くもなんともねーだろ!!!」

「…………」

はい…?

ねえ、さっきの言葉撤回していいかな。
怒る論点、なんか違くないかな。


合意の上ならばいいの?
嫌、なんつうーか…この人達違う。

後ろの二人も頷いてるし。


はあ?バカなの?
面白いって何?

いや、一方的じゃなければ確かにいいのかもしれないよ。
でも、絶対言い方違くない?


「俺が初めてするんだから、お前が勝手にするんじゃねえ!」


……もう、言葉が出ない。絶句。

それはちげえなんて言ってる、後ろの二人もクソだ。カス。
結局、三人で言い合いになっている。


助けに来たのか、なんなのか…。


唖然とその様子を見ていると、そんな私に気付いた瞬が手を差し出した。
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