LOVE School Life Ⅰ【完結】
「…ラブ、今だよ」

「………へ?」


そんな声がする。
それに三人も結城を見た。


「新一、ごめん、大好きって引き留めるなら今だよ!」


一気に室内の温度が冷めていくのがわかった。


皆白けた顔で結城を見ている。
かくいう私も。


「ねえ、ラブ!」


くるっと、結城が振り向いた時。
既に私と他三名は結城のいない方の扉から出ようとしていたトコロだった。

はあっと、溜息をつきながら私は隣にいる本間に尋ねる。



「ねえ、うちの学級委員って頭イカレてんの?」

「…イカレてんねえ」

本間は腕を組みながら大袈裟に頷いた。

「間違いねえな」

「俺もそれは否定しない」

秋人に続いて、瞬にまで言われる結城って一体。
まじで立場ないな、彼。



「ま、待ってよう~」


結城の焦った呼びかけに誰も振り向く事はない。
もちろん私も振り向かない。



…でも。


あの、気まずい空気を変えてくれたのは結城だった。
言いすぎた私は、気にせずに彼等と今、話せている。


まさか、結城はわざと言ったわけ?
…それって考えすぎ?
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