LOVE School Life Ⅰ【完結】
「やだー清女と知り合う機会なんてまじで、まーじーでーないんだからーー」
「今日が楽しみで俺、サエコ断ったんだぞ!」
…サエコ?
まあ、気になるけどそこは置いといて。
そんな本間と、秋人の言葉を結城は聞いてるのか、聞いてないのか。
小指を耳に突っ込むと、顔をしかめた。
「俺だって、あいつ以外に清女とツテなんかねーって。
でも、あいつだけは無理。やっぱ無理」
「………新一」
「…新ちゃん、まだ忘れてなかったのかよ」
首を振って、そう言う結城。
それに返す二人も何かを知っているようだ。
何も言わず、どこか遠いとこを見ている瞬もきっと知っているんだろう。
「てなわけでさ、今日はラブと遊ぼうぜ!」
…は?
「な、何を言っているの?」
今度は私が大慌てだ。
思ってもなかった火の粉が飛んできやがった!
目を見開きながら結城を見ると、ニコっと笑顔を返された。