LOVE School Life Ⅰ【完結】
「ダレ、こいつ」


え、いきなり敵対心?


本間が慌てて

「転校生で、愛ちんって言うんだよ」

身振り手振りで私の紹介をする。


だけども。

「…ふーん」

お姉ちゃんは上から下まで、なめるように見るとふっと口角を上げた。
それはまるで、馬鹿にしたような、格下に見たような。


嘲笑ったって感じ?



…ああああ、来なければよかった。
秋人の家に来てまだ三十分も経ってないのに。
普通思わないでしょう。こんなこと。


この人達、なんなの、まじで。
ここまで来ると、私のこの感覚が普通ではないような気さえしてくる。


「愛、とりあえず新一は私のだから手を出さないでね?」

秋人のお姉ちゃんは愛と、呼び捨てにすると射抜くように低い声で言った。


私が結城を好きだなんて一言も言ってないのに、いきなりの宣戦布告。

いや、私不戦敗でいいです。
白旗すぐ上げます。


結城のこと、好きになることないです。
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