LOVE School Life Ⅰ【完結】
「いいでしょ、行こう行こう」
「え、姉貴っ」
私の腕を掴んで引っ張ろうとする麗さんを、秋人が止める。
秋人!助けてくれるのか!
そう、私は顔をキラキラさせてみたが。
「あああん?」
そうやって、お姉さまに一蹴されて秋人は大人しくなるしかなかった。
ヘタレーーー!たらし!ちゃら男!
と、私は心の中で思う存分に悪態つくしか出来ず。
お姉さまにずるずると、体を引っ張られていった。
そして連れて行かれた部屋。
またもや、洋室。
と、思いきや…バリバリの和室だった。
ああ、これがザ・和室って感じですよね。
そうですよね、秋人の部屋がおかしいんですよ。
麗さん、お姉さん、いや、お姉さま。よかった。
「どこでもいいから座って」
畳のいい香りがするこの部屋。
あまり物はなく、整然とされている。