LOVE School Life Ⅰ【完結】
5.秋人と言う人間と嫌がらせ
「愛、今度迎えに行くから流そうぜ」
「?はい」
流すって何。
何を流すの?
「はーじゃあ、今日は新一とじゃれるか」
とか言いながら秋人の部屋へ向かう麗さん。
なんて切り替えの早い。
…ともかく…助かりました。
秋人は正座していた足を崩すと、私を上目遣いで見る。
「…遅くなってごめん」
秋人は申し訳なさそうに頭を一度下げる。
…急に何。
「いや、…平気」
思ってたよりかは麗さん、優しかったし。
まあ、私が結城を好きでない前提だからだと思うけど。
「俺、送るから行こう」
「え?他の三人は?」
「いいよ、今姉貴いるし」
「ああ、そうか」
とにかく、早く家に帰りたいと思っていたから私は秋人の提案に頷く。
日本家屋を出た私は、
「はああ?」
またそう言葉を出していた。
「後ろ乗って」
「……い、嫌です」
そう言っていた秋人が乗っているのは、原付バイク。
いやね、16で免許は取れるし。
別におかしくないよ?