LOVE School Life Ⅰ【完結】
天は二物を与えずって諺。
嘘だと思うんだけど。


顔もよくて、金持ちで、頭もいいわけ?


あ、そうか。中身に難ありか。
だから、プラマイゼロか。


うんうんと妙に納得しながら、私は秋人を再度見た。


「だから、わからないとこあれば聞いて?」

「うん、それはお願いするかも」

「お、珍しく素直」

「私はいつだって素直です」

「あはは、そうかも~」


ケラケラと笑う秋人。
学校に近くなって来た辺りで、後ろから。


「あっきーーーーーー」


そう、どでかい声が聞こえて来た。


ああ。
一番会いたくない奴に朝から会ってしまった。


頭を抱えながら、後ろを振り向くともちろんそこにいたのは結城。
その隣には本間。

本当にセットでいるな、この二人は。


「何であっきーがラブと一緒にいるわけ!?
二人で登校!?
昨日ホテルでも行ったの!?」

「はあ!?バカ言わないでよ!!」


こんな皆がいる場所でホテルだとか、何とか、そんな変な言葉でかい声で言わないで欲しい。
現に、周りを歩く人がちらちらと私達の方を見ている。
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