LOVE School Life Ⅰ【完結】
「…ついてない」
「嘘、俺見たもんね。明らかしょぼんとしてたもんね」
「…うっさい、ハゲ」
「ハゲっ!酷いっ」
「ぶは、ハゲ」
それに吹き出したのは、後ろにいた本間。
トイレか何かか、結城の姿はない。
「秋人、愛ちん気に入り過ぎ」
「はあ?辞めてよ、本間。そんな事言わない…」
「うん。俺、愛ちゃんお気に入りだよ」
本間がふざけた事言うから、即否定してやろうとしたら秋人にそう遮られた。
「だから、新ちゃんにもあげないの」
秋人は笑いながら、私の頭をぎゅうっと抱き締める。
その瞬間、クラスで悲鳴なのか、黄色い声なのか、わからないが大きな声が上がった。
血の気が引く。本日二回目。
「雪村。二日目にしてモテ過ぎー」
「ひゅー」
ふざけた野次を飛ばすのは、窓際男子達。
まだ硬直する私。
本間も何も言えないみたいだ。