LOVE School Life Ⅰ【完結】
そう言う結城に興奮しながら返す本間。
だけど、秋人は。
「あー…うーんと、俺いいや」
「え?あっきーが?何で?」
「ちょっとね」
「まじかよー、秋人、清女だぞ、清女」
「うん、清ちゃん、新ちゃん、ごめん。二人で行ってきて」
「わかった、あっきー。後悔するなよ」
「あはは、するかもね」
「俺、しーらね」
そんな会話が私を挟んでされていた。
だから、モロに聞いていた。
まさか、秋人が行かないだなんて。
それにびっくり。
会話に混じる事無く、私は秋人を見つめる。
その時、授業を知らせるチャイムが鳴った。
「あー。もうチャイム鳴った。はやーい。
愛ちゃん、今日一緒に帰ろーね」
「え」
「帰ろーね!」
「…うん」
私の手を取ると、有無を言わさない感じで秋人が言うから思わず頷いてしまった。
登下校、一緒にいるとか。
幼馴染とかでもないし、恋人でもないのに。
秋人の考えてる事がわからない。