極上エリートの甘美な溺愛

『今の俺が今の玲華のことを、好きだ』

玲華の頭の中で、その言葉が何度も繰り返される。

未練と言う言葉にも何故か頷きそうになる。

将平が今心の中に抱えている思いは、そのまま玲華の心の中にあるものと同じなのかもしれない。

玲華は将平の視線を受け止めながら、再会したあとずっと将平への切なくときめき続けている自分を受け止めた。

「将平のことを、今も好き……だと思うけど」

「けど?」

「正直、将平がこの先もずっと私のことを好きでいてくれるのかどうか、自信がないの」

食い入るように自分を見つめる将平の視線に対して、弱々しく小さな声で呟く玲華。

手元のお水を少し口にして、気持ちを整える。

「将平のこと、きっと私も好きだと思うけど……それでも付き合い続けていくうちに私に飽きた将平のことを、私は変わらず好きなままで、苦しんでしまうんじゃないかと思うの」

「大丈夫だ。俺は、玲華のことを、ずっと好きなままなんだ、それこそ高校を卒業してからずっと」

「ずっと……?」

「そうだ、心のどこかにはいつも玲華の存在があった。他の女の子には申し訳ないことをしたけど、俺は、玲華を手放して、純太に託すようなことをしたこと、ずっと後悔してた」

「将平……でも、でも。大学に入ってから、他の女の子とつきあってるっていう話、何度か聞いたよ」

切羽詰ったような将平の声と言葉、そして表情を信じたいと思うけれど、玲華は、そんな気持ちを受け入れずに済む理由ばかりを探し、将平に問いかける。




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