極上エリートの甘美な溺愛
そして、勢いに任せて言葉を続けそうになる自分をぐっと抑え、テーブルの上の手をぎゅっと握りしめた。
「玲華のこと、本当に好きなんだ。俺と玲華がまた離れる時があるとすれば、それは玲華が俺を嫌いになった時で、俺がそれを望むなんてことはない。だから……」
「でも、今の私には、自信がないの。仕事で特に実績をあげたわけでもないし、恋人ができてもすぐに振られてる。高校の時以上に格好よくなって、それに自動車の設計をしてたくさんの人に乗ってもらうっていう夢をちゃんと叶えた将平の凄さを考えたら。
もっと自信がなくなったの。将平を好きだから、よけいに自信がないの」
玲華の弱々しい声に、将平は思いがけない衝撃を感じていた。
自分の愚かさが玲華を傷つけ、その結果、今も玲華は自分を信じようとはしない。
好きだとは言ってくれても、未来を約束する自信がないと涙を浮かべている。
できるなら、高校時代のあの日に戻って、玲華の告白を受ける前に、自分から玲華に思いをぶつけたい。
将平は玲華の気持ちを完全に取り戻せないことに落胆したが、それでもあきらめきれない自分の思いを受け入れるしかなかった。