極上エリートの甘美な溺愛
玲華が綺麗になったからだけではない。
高校時代の彼女にはなかった、自分の思いに明るく素直に生きている姿に惹かれた。
玲華を再び好きになるのはたやすく、そして、高校時代と同じ後悔は味わいたくない。
将平の隣で明るく笑っている玲華を見ながら、将平は小さく頷き決意する。
玲華への思いを誠実に貫き、そして寄り添っていきたい。
たとえ玲華がすぐには自分を信じてくれなくても簡単には諦めないと思い、将平は吹っ切ったような笑顔を浮かべた。
「天気が良くて良かったね」
ショッピングモールの中にあるテラスで、玲華は空を見上げながら呟いた。
青空が広がり、爽やかな風に黒髪が揺れている。
眩しげに目を細める横顔に引き付けられ、将平はその手を玲華の手に伸ばした。
「……っ」
将平の体温に驚いた玲華がぴくりと体を揺らし、恐る恐る将平に視線を向けた。
ベンチに並んで腰かけ、お互いの体は密に寄り添っている。
将平は、掴んだ玲華の手を自分の膝の上に置くと、のどの奥でくくっと笑った。
「そんなに驚かなくてもいいだろ?これでも一応我慢してるんだから」
「我慢……?」
「そ。玲華のことが好きだって言っただろ?玲華からの答えは待つけど、それでも俺は自分の気持ちに嘘はつけない。こうして玲華と手をつなぎたいし、抱きしめたいし」
「しょ、将平っ」