極上エリートの甘美な溺愛

大人になったからこそ、簡単に踏み込めない場所があるのだ。

踏み込んだあとに待つ切なさや苦しさだって経験している。

だから、将平との距離を縮めるには、もう少し時間が欲しい。

そんな気持ちを込めて、玲華は将平に「いつかは将平と」と告げた。

すると、将平はその真意を読み取ったのか真面目な顔で頷き、玲華の頭をそっと撫でた。

「そのいつかが、なるべく早く来るように、俺は玲華を説得し続けるから、覚悟しろよ」

「うん……」

年齢に似合わない幼い表情を浮かべた二人は、そのことに気づき、照れくささを隠すように笑い合った。




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