極上エリートの甘美な溺愛
お互いの衣服越しだとはいえ、じんわりと伝わる熱は、素肌からよりも濃いお互いの思いを伝えあうように思えた。
この熱を感じることなんて、絶対にないと思っていた。
というより、将平と再び会えることなんてないと思い、無意識のうちに彼の存在を必死で消しながら生きてきた。
大好きだった人、そして、自分の思いを拒んだ人。
それだけで、この先決して交わることなどない人だと諦めていたのに。
こうして将平の胸に抱かれて、その温かさに包まれていると、まるでこのままずっと一緒にいられるような錯覚を覚える。
そう感じた途端、玲華の体からは力が抜け、自分の意志とは関係なく将平に寄り添うように体を預けた。
「……っ、玲華……」
玲華がその体を将平に預けた途端、苦しげな将平の声が聞こえたかと思うと、それまで玲華の体に回されていた将平の腕が一瞬で解かれた。