極上エリートの甘美な溺愛
「玲華……」
玲華は、あっという間の出来事にどんな顔をしていいのかわからず、荒い呼吸のまま将平に抱かれ呆然としていた。
「玲華」
将平は何度かそう呟き、そして今度はゆっくりと優しく囲うように、玲華を抱き寄せると。
再び唇を合わせた。
唇に優しく触れるだけで、それ以上の事は何もしようとしない将平。
というよりも、それ以上の事を必死で我慢していると言った方が正しいんじゃないかと思えるほどの熱い吐息。
玲華は再び感じたその熱さに目を閉じた。
お互いの気持ちを落ち着かせるように何度か唇を合わせるだけの口づけを繰り返し、玲華が「将平……」と呟いたかと思うと。
将平はびくん、と体を震わせると、勢いよく玲華の体を離し、大きく息を吐いた。
その突然の動きに、玲華はびっくりして見上げると、将平は歯を食いしばり、じっと玲華を見つめていた。
「わるい……」