極上エリートの甘美な溺愛
無理矢理女の子を側に置くわけではなく、かといって拒むわけでもなく。
その数も少ないとはいえ、将平に好意を持つ女の子と体を重ねることもいとわなかった。
いってみれば、流れるままに自分の欲と付き合っていた。
将平の中に、罪悪感がなかったわけではなかったが、誰かひとりと恋人として寄り添い、お互いを束縛したいとはどうしても思えなかった。
自分を求める女の子に対して、それなりの笑顔とそれなりの優しさを与えて、決して踏み込ませないラインをしっかりと引いていた。
恋人ではない女の子と、曖昧な関係を幾つか続けて。
満たされるわけでもない、意味のない時間。
将平にとってのこの数年は、仕事以外では何の成長もない時間だった。