いつか見つけてね。


日本にやっと帰ってきた。


天災にも関わらず、早急な処置で会社の損失を最小限に押さえ、雇用もそのまま維持できそうだったので自分では満足の行く仕事ができたと思ってた。



帰ったら、美穂に渡そうとたくさんのプレゼントを買っている。

早く喜ぶ顔が見たいって、もうそれしか頭になかった。



「このままマンションでおろして。」

本社からの迎えにもそう言って、すぐにでも彼女に会いたかったから。



もう、夕方近く、多分もう家に帰っているはず、そんなふうに思ってた。


ベルを鳴らしたら


「おかえりなさい。」と言ってもらえるものだと。


でも、彼女は帰っていなかった。



だから、そのまま自分の部屋に戻った。



そして疲れのためか、仮眠をとるつもりがぐっすりと日付が変わるまで寝ていた。



こんな遅い時間に連絡するのも気が引けて朝まで待つことにする。




美穂のプレゼントを渡した時の驚いた顔を見るのを楽しみにまた眠りについた。





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