いつか見つけてね。



その声は抑揚が無い。


「はい。

社長、どうしました?


何かありましたか?」


とぼけたぐらいに明るい声を出す。


だから、コホンと喉を開いてから


「美穂から連絡は?」


「無いですけど、社長アジアご苦労様でした。


さすがですね。完璧な処理でしたよ。」


美穂のことよりも俺の仕事のことを気にしてくれている。


こいつは何を思っているんだろう。


俺と美穂の中を認めてくれてたはず。


「ああ。


そうだ、連絡ありました。今朝。」

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