いつか見つけてね。
「着いたら、まずは美穂の部屋に直行だね。

アーっ、楽しみ。

そのあと、どういう風に会おうかな?

やっぱり、ちょっと大人になったところ見せないとだめかな?

しっかり落ち着きました、ってね?」


タミーが飛行機が着陸した瞬間から興奮しだした。


私は、

「焦らないの、。

あとで思いっきり史君と遊べるね。」


史君が迎えに来れるからと聞いた時はうれしかった。

史君がタミーのために仕事をずらしてくれたことが。


でも、そのことはタミーには内緒にしておいた。彼女の驚く顔がみたかったから。

いつも、私のことを姉御肌で守ってくれてたタミーだから、


でも、その心の端には、濱野さんがいたらよかったな、とまた思い巡らせていて。



だから、二人で降り立ってもあんまり顔も上げられないで少し落ち込み気味だった。


史君に会ったら私は電車で帰るから、タミーをどこか楽しいところに連れて行ってあげて、っていうつもり。


だけど、顔を上げたら濱野さんが目の前に立っていた。


「うそっ。


どうして。」


それしか言葉が出なかった、濱野さんがとっても優しい表情で私のことを見ている、

だから、私はあわてて下を向いた。


なのに、彼はフワッと私を抱きしめて


「お帰り。美穂、会いたかった。」

と。
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