いつか見つけてね。
「濱っちさん、大事な話したいんです。」


しばらくお土産を堪能して、お菓子もいただいてから私は彼にそう言った。


「わかった。


美穂の話って?」




「濱っちさんは、結婚がしたいんですか?」



さっきの見合い写真からずっと気になっていたこと。


「何で?


美穂は?」



「私は、まだ学生です、だから。


でも、....」



何が自分で言いたいのかわからない。



「俺は、美穂といたい。


それじゃだめか?」


「まだ、結婚とかそんなこと考えることが。


今やっと付き合うっていう風になったのに。」


「俺は、いつかは結婚したいよ。


でも、俺はここに美穂がいてくれるから、そのほうが結婚よりも大事だから。



見合いは俺が誰とも付き合わないからって持ち込まれたものだから。



こんなの本当に必要ないし、俺には関係ない。




だから、美穂が傍にいるだけでいい。」






濱野さんが今から付き合おうと思う人はやっぱり結婚が前提になるんじゃないかって、私が足を引っ張ってるんじゃないかって気後れする。



年下だから。


「美穂 俺が今言った事聞いてたか?




俺は美穂がそばにいてくれたらいいんだよ。



そりゃいつか結婚できたらもっと嬉しいけど、それは美穂とだけだから。」



こんなに真っ直ぐに気持ちをぶつけてくれる濱野さんがかっこよく見えた。


私には勿体無いくらい。
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