いつか見つけてね。


「この場所に来れば、おかあ様と話ができると思って役員から聞いてきたのに。


まさか、ここで光信君と会えるなんて思わなかった。


昔のように、一緒に暮らそうよ。



ちゃんと仕事もするよ。もう、大人なんだから。


だから、やり直そうよ。」



俺は体に絡まりついたまりなの腕を取り払った。

そして、はっきりといってやった。


「まりな、

俺はお前と結婚するつもりはない。


お前には幸せになってもらいたいと願っている。

でも、その相手は俺じゃないんだ。」


その時ガチャリとドアが開く音がした。


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