いつか見つけてね。
**


私とまりなは同じ学校だった。

必然、光信も。


でも、そんなに仲が良かったわけじゃない。


私はほとんどクラスの友達関係を遮断していたから。


女子で一緒日連れ立ってトイレに行くだの、化粧をするだのっていうのが鬱陶しかったから。


で、この二人は目立っていた。


二人共美男美女で、親も金持ち、わがままし放題の二人はいつの間にやら同棲してるって噂まで。


アホらしい、それが私の率直な思い出の中学生活だった。


でも、気が合うのか、私が彼になびかなかったのか、光信とは仲間のようになっていた。

「女っ気ねー奴、

お前、そんなんだと将来誰も寄ってこないぞ。」

なんて、言われてムカついたから女子力つけてやろうって思っていた矢先、


翌年、光信はアメリカへ留学した。




あんまりどういういきさつで光信がアメリカに行ったのかは知らなかったけど


その後は私はかなり目に男子からもてたと思う。

別に、それでもあんまり付き合いとかをするのもめんどくさくて。




まりなは相変わらず男と付き合ったりしていたけど、みんな光信との関係を知っているからか、どうなのか、それはわからないけど長続きしてなかった。

私は全くそんなの興味なかったから彼女のことなんてそれくらいのイメージしかない。




ーーーーーーー


「もしもし、私。

あんた、何やってるの?」


「何もしてないけど?

ってか、何だよ。いきなりその口調。

俺が何かやらかしたみたいじゃないか。」

光信の口調が生意気。


「あんた、今日何してた?

大事な人と会ってたんじゃないの?」


「お前、何で知ってるんだ。」

少し焦り口調に変わった。

「大事な人とはうまくいったのかしら?」

少し懲らしめてやらなきゃ気がすまない。


「っ。

別に。」

まだ気取っている。

ここにこんなに泥酔した美穂がいるのに、写メでも送ってやろうかしら?


「そっか、何にもなかったんならいいんだけど。

ここに、私の友達がいてね。




酔って寝ちゃってるのよね。


なんか、嫌なことがあったみたいで。」


へへ、ザマーみろ。


「アキラ、美穂がいるのか?」

すごく心配口調。


「さーね?」










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