いつか見つけてね。


「すごいこのシチュー美味しいです。

このイモムシみたいなの可愛いですね。

パスタの何かですか?」


美穂がニョッキをすくい上げて俺に見せる。


「ああ、それか、それはじゃがいもと小麦粉で出来てるんだ。

モチモチして旨いだろ?」

「はい。すっごく。

光信さんこんな美味しいものばかり作って、すごいです。」


シチューにベーカリーのバケットがよく合うからついつい食が進む。


「いっぱい食べろよ。



それより、さっき言ってた話って?」



食事の時に話があるって言ってたから気になってた。


口をモグモグしたあと一息して話し出す。


「えっとね、


私の友達みんな進学することになったの。

就職まだしたくないって、



で、誘われたんだけど私は就職がいいなって思ってて


社会人の光信さんだったらどう思うかなって思って。」


「美穂はどう思う?」


質問を質問で返す。


「私は、アキラさんのところで働かせてもらうって決まってるから就職活動も必要ないから、あんまり気にしてなかったの。」


「それじゃ、秘書検定は何のために?」


「資格おたくなだけ、かな。」


アキラのところでは秘書を特別雇っているということはないから。

一人ひとりが自分の行動に責任をもって仕事をしている。

美穂はその中で自分で仕事を見つけて責任をもってやっているとアキラが言ってた。


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