いつか見つけてね。
でも、食べてみるとやっぱりベーカリーのケーキは美味しくて
「美味しい。
幸せ~。」
なんて食べ始めると隣に座ってる光信さんが
「俺もムース味見させて?」
って言うからいいですよってフォークにムースをすくおうとしたとき、顎をもたれ舌がわたしの口内に侵入した。
舌で私の舌に絡んできて翻弄されたまま、
少し声が出てしまうと
「うん、旨いな。」
って舌で唇を舐める。
私の握っていたフォークがコトンと床に落ちてしまった。
はっと我に返り
「ごめんなさい。
あ~、ラグが汚れちゃった。」
急いで綺麗にしようと立ち上がろうとするとまた光信さんの腕が腰に回って
「大丈夫、平気だから、
それより、美穂をもっと味わいたい。」
光信さんが私を見つめる目が艶やかで目をそらせない。
「あっ
あのっ。」
頭の中がパニックってて言葉が出ない。
そのすぐ後に光信さんが抱きしめて私の耳元で
「美穂が可愛すぎるから自分がとめられない。
大人気ないな。
ごめん。やりすぎた。」
囁いて体を離そうとするから、
私も光信さんのシャツをぎゅっと握って
「光信さんとならっ。」
そう言って顔を上げると光信さんの驚いたような、はにかんだような顔を一瞬見たあと唇と唇が重なった。