いつか見つけてね。
うーんっ、


伸びようと手を動かそうとして私は動けないことに気づいた。


あれっ?

私の体は光信さんの腕の中にスッポリとはまっている。


昨日、二人で繋がってそのまま眠ってしまったはずなのに私はちゃんとパジャマを着ている。


光信さん、イヤもう名前で呼ばないとね、

光信が眠ったまま私の体を抱きしめ直す。

腕枕されているから片手だけなのに抜け出せそうにない。


だから、そのまま見上げて光信の寝顔を楽しもうと思った。


昨日は、寝たフリされてたけど今は眠ってるみたい。


頬を触ると少し髭が伸びてて大人の男性だと思わされる。


ジャリジャリだっ。

史君も朝起きはこんな感じで意地悪で頬擦りされて怒ったことがある。


なぜか嬉しくて含み笑いが出てしまう。


すると口がムニャムニャしだした。


こんなあどけない姿もかっこいいな。


なんて見つめていると


「おはよう。


美穂、朝から誘ってる?」


そう言うと光信を感じていた頬にある手を握り締めると指先に唇が当たる。



その指先を見ると



「これって。」


「クリスマスプレゼント。

美穂、

Merry Christmas.」



私はその指先から目が離せなかった。

「ピンキーリングだぁ。」


「ああ。美穂にぴったりだな。

つけてくれるか?」


「もちろん!



ありがとう!!」


嬉しくて思いっきり光信のことを抱きしめた。
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