いつか見つけてね。
どういうこと?


今日からまた引き締めて仕事をしないと来年の就任に失敗があってはならない。


妹尾が

「なんか、いい雰囲気出てるじゃねーかよ。

美穂ちゃんと楽しく過ごせたって感じか。



俺なんて、アキラに連れられてガキの誕生日パーティーに行かされたんだからな。」



「クリスマスに誕生日パーティーなんて行ってられるかよ。


御苦労なこった。」


迎えに来た車の中でならこいつと気軽に話ができる。


「美穂ちゃん、お茶碗作ったんだってな。

健気だね。」


「お前、なんで知ってるんだ!」


「アキラから聞いたって。

パーティーなんもすることなくて、アイツが話してくれたんだよ。」


そうだった、アキラが世話してくれたんだったな。


「それより、そのガキから史也花貰ってたぞ、美穂ちゃんに渡してくれって。」


「あ゛?」


「何だそれ、

美穂ちゃんの級友だったらしいからな。


懐かしかったんじゃね?」


それでも花束を貰ってたとは少し苛立った。

「気にすんな。

残りの花を貰って帰っただけだって。


史也が、そうじゃない花貰って帰るわけ無いだろ。」


それは、そうだな。

やばい、美穂のことになると敏感になりすぎる。



気を切り替えて俺は仕事に向かった。
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