いつか見つけてね。


「アキラん所で話してるッて言っただけだけど?」

「なんで岳斗がアキラのところに行くんだ?」

「なんか、ケインが人手足りないからアキラがヘルプに行くって。

で、その間アキラのところに、倉梯が行くって。

あいつにはいい社会勉強できるからってみんな喜んでたぞ。


おい、お前顔が硬い。」


俺の眉間にシワが寄っていた。


「何嫉妬してるんだ。

美穂ちゃんのこと信用してないのかよ。



ま、お前も美穂ちゃんに社長だって言ってないから少し後ろめたいところもあるのかもな。」

妹尾に煽られる。




「何が社会勉強だ。

あいつなら今でも会社回せるくらいの頭はある。

英才教育で育った岳斗だぞ。

バイトなんて。」


「アキラ知らなかったんじゃねえ?


まっ、気になるんだったら仕事終わってからアキラのところ行ってみれば?



仕事が終わればだけどな。」


そんなの無理だ。どんなに頑張っても今日は9時は超えてしまう。


「なら、俺が美穂のこと迎えに行く。

パーティーで少ししか話せなかったから、岳斗の様子も見てくるから、


お前は来月の就任に向けてやらなきゃいけないことがあるだろ。


なっ?」


史也が大事な妹を守ってくれるのはわかるから


「頼む。

夜にまた部屋に行くから。」


そう言って俺は食堂を後にした。




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