いつか見つけてね。
光信の部屋に行くとすぐに抱きしめられてキスされて、でもそのキスもハグもいつもの光信らしくない。



それが何かはわからないけど私の本能は余裕のない光信に憤りを感じた。




こんなのいやっ、なんて言いたくなかった。


でも、少し怖かった。

私、何かしたのかな。

それともまた離れちゃうのかな。

失いたくないって悲しそうに私のことを見ていたから。
















「光信?

どうしてそんなこと言うのかわからないんだけど。

私と離れないといけないの?



また出張?



長いの?


私大丈夫だよ?


待ってていいんでしょ?」








慌てて思ったことが口から出てきた。


もう、光信以外には考えられないから。


すると少し落ち着いた光信が私を抱きかかえてソファーまで連れて行く。


私はまだ抱きかかえられたまま光信の膝の上に座ってる、すると


髪を撫でられながら、チュッと軽くキスをされて


「どこにも行かない。

あんな思いはもう懲り懲りだ。


美穂のこと考えすぎて余裕がなかった。



だから、美穂もどこにも行かないで。




俺のそばにずっといてくれよ。」





私の目を見つめて話してくれる光信に、うんと頷いて私から抱き締め返したら、光信が



「何があっても離さないから。




愛してる。」




「私も、光信のこと離さないよ。


ずっと一緒だよ。」



光信が不安なら私は言葉で伝えよう


「愛しています。」

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