いつか見つけてね。
「ふーん、やっぱり誰かいるんだ。


それともプラトニック?」


ニヤッと私を見る。

その顔にドキッとしてしまったのは不覚だった。


言い訳しなくていいものを


「ここは、兄の部屋にしてるんです。



出張でこっちに来るときにここに泊まっていくんですが。」


「なるほど、美穂は素直だね。」


そう言って髪の毛をクシャッと頭を撫でられた。


みさえの方に慌てて目をやると、靴を脱がせてクロゼットから毛布を出し掛けてあげた。


もう、その時には兄の部屋から濱野さんは出ていた。






ふーっ、疲れた。


肩をもみながらリビングに戻るとソファにちゃっかりと濱野さんが座ってた。
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