いつか見つけてね。
玄関で靴もぬがないで立ちすくんでいる。


どうして、ついてきたんだろう。


自分でもわからない。

でも、もう少しだけあの手のぬくもりが恋しいって思った。


濱野さんだからなのか、それははっきりしない。




でも、彼は違うって、何だろう自分でもわからない。



「何してる?


ほらっ、中にはいれ。



別に襲うなんてしないよ、


でも




美穂のほうが襲ってきてくれたら容赦なく受け入れるけどね。」


はっとする私にニコッと笑って、キッチンに入っていった。



さっきの買い物で買ってきた物をとっとと冷蔵庫に入れていく。



私はそのままリビングの方へ歩いていった。



この部屋は私の部屋よりもはるかに大きい。


階が違うだけでここまで間取りが違うものなのかと驚いていると


紅茶を運んでソファに置いた。



「ほら、座って。


この前甘い物もらったんだ。


美穂は食べれるか?」



ウンウン頷くと、


良かったってそのままソファに座った。



もちろん、向かいに座る私。



ほっとした顔で濱野さんが紅茶に手を付けた。


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