いつか見つけてね。


史也サイド


濱野さんをリビングに通して話す。


「濱野社長ですよね、水友商事の?



俺、水友系の会社で働いてるんです。




社長の顔は何度か見ました。


若いのに、すごいなって思ってたから。




もし、課長って嘘ついて美穂のこと遊びのつもりならばもう金輪際関わらないでください。



住む世界違いますから。


美穂は、少し内気な性格で自分に自信をもたないやつだから、深入りする前に。


美穂が傷付く前に。」


俺がずっと一緒にいてやることができないから、


それならアキラがすすめる彼氏と進んでいってくれたほうが俺としては安心できるからと、率直に話した。



「課長って言うのも本当のことです。


社長って言ってもまだ親父が現役でいるうちに

出向していろんなことを学ぶのもいいことだと、親父と話してやってることです。


だから、他の奴らは知りません。」




上方部だけが知っているってことか。

ま、俺もそれなりに上方部なわけだし。


「彼女、




美穂さんとは真剣に交際したいと思っています。



将来的なことも考慮して。」



社長からそんな言葉を貰う。


俺の妹が、


本当にいいのか?
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