いつか見つけてね。


朝から目一杯走りこんだ。

雑念を追い払おうと、

下心丸出しで、美穂の前には立ちたくない。

体だけじゃなくて、心まで繋がりたいから。


大事にしたいんだ。


そして、ケインに預けてからも俺はもう一度ジムで汗を流そうとしていたら

アキラが丁度ジムから出るところだった。


「アラ、

久しぶりね。

今日、仕事は?


珍しいわね、こんな朝からジムで会うなんて。」


俺は美穂が一緒だということを言わなかった。

それでなくても、世話焼きのアキラにかかると、話がややこしくなることが多いから。


「ちょっと汗流しに来ただけだ。

お前、早く帰れ。」


そう言って別れた。




そして、上階であったときのアキラの顔を見て

また、今度聞かれるな、って覚悟した。




美穂にプレゼントしたドレスをただの、着せ替えごっこで終わったと思われてガックリした。

お前は、今までこんな風にプレゼントされたことが無いんだろうな、




これからは、何でも買ってやる。

お前のほしいものなら、お前が喜ぶことなら何でもする。




今日は、特別な夜になるように準備した。

美穂が喜んでくれるといいのだが。







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