恋愛論
お見舞い
「由宇〜?」
玄関は開いてるのに、返事がない。
「入っちゃうよ?」
いくら呼んでも返事がないので、あたしは勝手に上がることにした。
中に入ると、ベッドに寝ている由宇が見える。
あたしはそっとその横に座っておでこに触る。
「熱っ!」
一体何度ぐらいあるのだろうか。
部屋を見渡すと、テーブルの上には食べかけのパンと薬の箱。
パンなんかで栄養摂れないのに。
あたしはキッチンに向かって冷蔵庫を開ける。
さすが男の一人暮らし。
綺麗に何もない。
あたしはメモを残して買い出しに出た。
『お粥の材料買ってくるから目覚めてもご飯少し待っててね』