sweet memory ~奏大side~
昼食を済ませた奏大は、午後から会議に出ていた。
会議は予定していた時間よりも1時間半もおしたが、会議を終えて副社長室に戻ってきた奏大は、遅れを取り戻すかのように、急ピッチで仕事をこなしていた。
現在、時刻は7時半。
創は奏大コーヒーを出しながら、声を掛けた。
「お疲れさまでした」
「あぁ……」
「お疲れですね」
「ん?あぁ…予定より会議が長引いたしな」
「まさか、1時間半も予定よりオーバーするなんて、思いもしなかったですね」
「けど、お陰で新プロジェクト案も固まりつつあるし、予定通り来週末からは動き出すだろうな」
「いよいよですね」
「あぁ…」
奏大はそう返事すると、懐からプライベート用の携帯を取り出した。
そして、何処かに電話を掛け始めた。