sweet memory ~奏大side~
「慌ただしいヤツ」
「…まったく。アイツは落ち着きというものを知らないのか?」
「まぁ、無理だろうね。淳平ならお爺さんになっても、あのままだろう」
「……」
創の言葉に、奏大は眉間に皺を寄せていた。
そんな奏大の様子に、創は苦笑いしていた。
「明日は出勤しないんだろう?」
「あぁ。明日くらい休まないと、次はいつ休みが取れるかわからないからな。明日は花菜と出掛ける約束をしている」
「へぇー…」
「…何だ」
「いや、いい関係を作れてるんだなぁ~って思ったんだよ」
「……」
「俺さ、最近思うんだ。花菜の記憶が戻ればいいなって…。淳平だってそう思ってんじゃねーの?だから…」
「創」
奏大は創の言葉を遮った。