sweet memory ~奏大side~
副社長室に入ると、淳平がソファーで寛いでいた。
「よう!お帰り」
「…帰ってたのか」
「んー。何か、花菜ちんが元気なくてさ、報告がてら来たんだ。けど、お前らいないし~?ったくー、電話しても出ないなんて、何処行ってたんだよ」
「あぁ。花菜から体調が悪いから今日はもう寝るとメールが来てたな…。俺たちは帝王ホテルに行ってた」
「はぁ!?何でまた…」
「野上麻衣に呼び出されたんだよ」
「何だそれ…」
「こっちが聞きたい。車を降りれば抱きつかれるは、婚約を申し込まれるは散々だった」
「うわー…最悪。……ん?」
淳平は何かを思い出したかのように、考えごとを始めた。
そして、一つの可能性に辿り着いた。