sweet memory ~奏大side~





「……創…淳平…」

「あいよ。正面に車回してくる」

「あぁ、頼む」

「じゃぁ、俺は電話してくる」

「悪い…」








奏大の一言で創と淳平は動き出した。








「奏兄、まさか出掛けるの?」

「あぁ…」

「何で!?花菜がこんな状況なのに、心配じゃないの?」

「…花菜に辛い思いをさせたのは俺のせいだ。花菜が目を覚ますまでには、安心して過ごせるようにしてやりたい」

「奏兄…」

「花菜が目を覚ましたら連絡を貰えるか?」

「わかりました。……奏大さん、すみません。俺がちゃんと花菜に話してれば…」

「いや、律のせいじゃない。気にするな」







そう言うと、奏大は出掛けてしまった。
車に乗り込むと、奏大は大きな溜め息をついた。




< 200 / 351 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop